長尺苗:バラの栽培・管理

2020年11月16日バラ用語

長尺苗とは

長尺苗とは、生産農園で1年間育てられたもので、枝を長いまま切らずに出荷する苗のこと。つまり、「枝をカットしていない大苗」ということである。要するに、二年目の苗で、冬剪定と流通上の便利のために枝をカットしたものが大苗であり、冬剪定も流通用カットもしていないものが長尺苗である。
長尺苗は、大苗よりは割高の値段で流通する。

長尺苗を入手すれば、長い枝がついているので、つるバラなら買ってすぐにからめたい場所に誘引することができる。また、枝が伸びるのを待たずに、つぼみをつけさせることができるし、モノによっては、つぼみがついた状態で入手できる。つまり、「カットされた枝が復活するまでの時間」が要らないということである。

大苗と長尺苗の丈の差は、かなりある。
大苗は、小さければ30cmくらいの高さに切り詰められているが、長尺は1m超えもザラである。この丈の差は、輸送方法を大きく左右することになる。
数十cmに切り詰められた株は、鉢が巨大でない限りは、女性がビニール袋でぶら下げて持ち帰ることができるのに対し、大型の長尺は、車で持ち帰る必要が発生する。
長尺だと輸送が大変になるのは消費者だけではなく、生産農家から出発する流通ルートの上でも、
「長尺は梱包が大変」
「長尺は一株の取るスペースが大きい(=同じ大きさのコンテナに入れられる株数が少なくなる)(=販売店で置き場所をとる)」
などの苦労がある。

通販で買う場合には、送料が余計にかかるというデメリットもある。長尺苗は「大型梱包」になることが多く、場合によっては、大苗の倍ほどの送料がかかることもある。

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Posted by s-ma